焼酎雑学

焼酎雑学

焼酎づくり

蒸留酒ってどんなお酒?

焼酎はアルコール発酵したもろみを、清酒のように圧搾せず、ウィスキーやブランデーのように蒸留して作られたものです。

ではその蒸留酒とはどのようなお酒でしょうか?

焼酎づくり

蒸留酒といっても、原料が芋、麦、そば焼酎のように芋類や穀類からできたものや、果実からできたブランデー、ミラベル、ナツメヤシの焼酎等、また糖蜜からできたラム酒など様々ですが、その蒸留酒の中でも芋焼酎には独特の香りと甘味があります。

うまみ成分のひとつとして、高級アルコール類や、中・高級脂肪酸のエチルエステル類があります。
酒造会社によって異なる精製方法によりほとんど取り除かれてしまう場合もあり、同じ蒸留酒であっても風味に違いがでてきます。濾過の方法、濾紙の種類によっても高級アルコール類や、中・高級脂肪酸のエチルエステル類の残存率が変わったりするためです。

高級脂肪酸のエチルエステル類が多く含まれる焼酎の方が味のあるものになりますが、文字どおり脂肪(油)の成分でもあるので酸化を起こしやすく、温度や光(紫外線)、空気(酸素)等に強く影響を受け、風味の劣化や変質の原因になります。そのため、容器も陶器であったり色の濃いものが多くなっています。

蒸留について

蒸留とは、水とアルコールの沸点の違いを利用してよりアルコール度数を高める工程です。

水の沸点は100℃。水は蒸発して蒸気となり、その蒸気を冷やすとまた水に戻ります。同様に発酵によってできたもろみ(酒・ウォッシュ)を蒸留すると、沸点が78度であるエチルアルコールが水分より早く蒸気になり、この蒸気を冷やして集めることでアルコール濃度の高い液体を得ることができるのです。

蒸留について

以下は蒸留の種類です。

常圧蒸留 普通に湯を沸かすように90℃~100℃まで加熱する。沸点の高い成分が一緒に抽出されるため芳醇な風味を持つ焼酎が出来る。
減圧蒸留 蒸気釜の中の圧力を下げ50℃前後の低温で蒸溜を行うので雑味成分が少なく、クセのないいわゆる淡麗系のソフトな味わいになる。
初垂れ ハナタレと読む。焼酎を蒸留するときの初留部分。全蒸留のわずか1~3%程度しか取れない、とても希少価値が高い焼酎。度数が高くて、香気成分が豊富。

麹(こうじ)の話

麹(こうじ)とは、糸状菌の一種である麹菌を穀類で生育させて、酵素を分泌させたものです。麹そのものは、でんぷん質を分解・糖化させ、グルコースという物質を作り出します。

このグルコースを酵母が分解して、アルコールが発生します。以下は麹の種類です。

黒麹 ガツンとインパクトのある『味わいとコク』そして飲んだ時のキレの良さなど、深みのある独特な強い個性が魅力的。
白麹 一般的な焼酎の麹菌でおだやかで柔らかな甘みのある味わいと芋らしい優しい香りが漂う。
黄麹 日本酒を思わせるフルーティーな味わい。芋の香りは抑え目だが、淡麗で気品ある一品に仕上がるのが特徴。